変形性頚椎症



A:最初に飲む漢方薬です(痛み・シビレなどの症状が完全になくなるまでお続けください)

痛みやシビレの期間がまだ短い方の基本処方
症状が長引いてなかなか治らない方へ

B:Aのいずれか漢方薬を飲んで、症状が完全になくなってから「仕上げ」に飲んでいただく漢方薬です。

症状が完全になくなってから「仕上げ」に飲んでいただく漢方薬です。

(1)変形性頚椎症とは

ヒトの背骨(椎骨)は、通常、首の部分に7個の椎骨(頚椎)、胴体の部分に肋骨とつながっている12個の椎骨(胸椎)、腰の部分に5つの椎骨(腰椎)があります。年をとるにつれ、顔のしわが増えるように、頚椎でも加齢現象が起きます。具体的には、椎間板が変性をしたり、とげ状の突起物(骨棘・こっきょくと言います)が出来たり、靱帯が肥厚してくるといった変化が生じてきます。
頚椎・胸椎・腰椎うちの頚椎の部分に加齢現象が加わり、それが原因で、首が痛かったり、肩が凝ったり、手がしびれたり、歩きにくくなったりする病気を総称して、変形性頚椎症と呼びます。
変形性頚椎症のうち、これらの変化により、人によっては、脊髄が押されることで脊髄の症状、すなわち、手足や体幹のしびれ、筋力低下、膀胱直腸障害(尿失禁や頻尿、排尿困難、便秘)などが出た場合を頚椎症性脊髄症と呼びます。
また、圧迫されるのが脊髄ではなく、その分枝である神経根である場合を、頚椎症性神経根症と言います。頚椎症性神経根症では通常、障害される神経根は1本であり、症状は片側の上肢(腕や手)の限局した部分のしびれ・痛みと頚部や肩甲骨部の疼痛というもので、症状の出る場所が限定さます。
もちろん、誰にでも加齢によるそういった変化は起こりますが、特に生まれつき脊柱管の狭い人や、過去に激しいスポーツや頚部を動かす頻度の多い仕事をされてきた人に若干多く見られるようです。

(2)変形性頚椎症の症状の特徴

頚椎の中には、脊髄(せきずい)という名前の神経と、神経根(しんけいこん)という名前の神経が通っています。頭蓋骨の中にある脳から脊髄が下りてきて頚椎の中に入り、神経根を介して手に神経が出て行きます。足に行っている神経は、頚椎の中をそのまま足の方へ下りて行きます。
変形性頚椎症のうち頚椎症性神経根症の場合は、脊髄から外へ出てきた神経根という神経が圧迫された場合です。神経根を介して手に神経が圧迫されるために、手のしびれ、手の痛み、首から肩、腕、指先にかけてのしびれや痛み、そして、手の指が動かしにくいなどといった、上肢(腕)や手指の麻痺の症状が出てきます。足に行く神経、つまり脊髄は圧迫されないので、上肢の症状だけが出てきます。
一方、頚椎症性脊髄症では、足へ行く神経も圧迫されるので、手と足の療法の症状が出てきます。手に行く神経が圧迫されることで、手がしびれたり、あるいは手の指が動かしにくかったり、肘(ひじ)や肩が動かしにくくなったりという症状が出ます。足に行く神経が圧迫されることで、足のしびれ、歩きにくくなったり、階段の昇り降りが不安定になったりという症状が出てきます。ひどい状態になると、膀胱直腸(ぼうこうちょくちょう)障害と言って、尿や便が出にくくなったり、あるいはもれ出てしまったりという症状も出てくることがあります。

(3)変形性頚椎症の治療法

治療法は、大きく3種類に分類されます。

  • 1.保存療法
  • 2.手術療法
  • 3.漢方療法
1.保存療法
a)薬物療法

頚部の痛みや肩こりを主訴とした場合には、非ステロイド系消炎鎮痛剤、筋弛緩薬、胃薬の組み合わせの処方を最初にする医師が多いようです。処方を受ける際には、過去に胃十二指腸潰瘍になったことがあるか、薬の副作用が以前あったかなどを担当医師に告げた方が良いでしょう。鎮痛効果が強い消炎鎮痛剤は、胃粘膜に障害を与えることがあり注意が必要です。また、症状が軽い場合には、消炎鎮痛剤を含んだ湿布や塗り薬だけを処方することもあります。夜も眠れないほどの痛みや手のシビレがあったり、進行性の筋力低下が見られているような場合には、神経の炎症を早期にとる目的で短期間副腎皮質ステロイドが処方されることもあります。

b)理学療法

牽引療法、温熱療法、電気治療、レーザー治療、マッサージ治療などがあります。各々の治療は、患者さんに時間の余裕がどれだけあるか、効果がどれだけ見られているかによって治療法を組み合わせて考えていきます。最近は各々の治療効果を医学統計学的に分析して、どの治療法が本当に効果があるかを調べる研究が盛んに行われる様になっています。自然経過で症状が良くなってしまうことも多くあり、医療を受けたから症状が改善したのか、自然経過で症状が改善したのかを分析するといった事を明らかにする研究です。その結果をまとめて本にしたものまで出版されています(Neck and Back Pain by Alf L. Nachemson et.al など)。しかし現段階では理学療法について、医学統計学的に効果が確認されているものは、ごく稀にしかないしすえのが現状です。

c)装具療法

装具(頚椎カラー)治療を行う場合は、頚椎症性脊髄症の場合です。頚椎症性神経根症の場合は、他の治療法が無効であった場合に行います。頚椎症性神経根症の場合には、神経根が炎症をもって太くなっていることが多く見られ、頚部を動かさずに安静に保つことで神経根の炎症がとれ、神経症状が改善してくることを目的に行います。頚椎症性脊髄症でも同様に脊髄部分の安静をとる目的でカラーを装着します。カラーを長くつけていると頚部の周りの筋肉が弱くなるからかえって良くないという立場をとる医師もいらっしゃいます。

2.手術療法
手術療法は、頚椎症性神経根症の場合には、ほとんど必要がなく保存療法で改善することが多いようです。ただし、頚椎症性脊髄症で、下肢にまで症状が出ていたり、画像的に脊髄の圧迫が高度の場合には手術療法を選択することがあります。手術方法は前方除圧固定術と後方除圧術があります。もともと脊柱管が狭い場合には広範に除圧が可能な後方除圧術が選択され、圧迫範囲が限定されていて、脊柱管が広い場合には前方除圧固定術が選択されます。




当商品は全ての方に効果があることを保証するものではありません。病気には、様々な症状・病状があり、効果には個人差があります。

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